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平成8年9月
目次 1.はじめに 2.資源を巡る最近の状況 3.資源研究とは 4.将来ビジョン「エコテクノロジーの創造」における資源研究の位置付け 5.資環研における現在の研究体制 6.資源研究分野のこれまでの推移 6.1 地殻工学分野 6.2 素材資源分野 6.3 安全工学分野 7.最近の主な研究成果 7.1 地殻工学分野 7.2 素材資源分野 7.3 安全工学分野 8.資源研究分野の今後の方向性 8.1 地殻工学分野 8.2 素材資源分野 8.3 安全工学分野 9.今後の重要研究開発課題 9.1 分野別課題 9.1.1 地殻工学分野 9.1.2 素材資源分野 9.1.3 安全工学分野 9.2 国際研究協力課題 9.3 21世紀に向けた資源研究 −具体的プロジェクトの例− 補足資料:外部機関との関連図 |
1. はじめに
ローマクラブが1972年に出した最初の報告書『成長の限界』は『地球の有限性』についてのさまざな因果関係を科学的に予測し、それまで地球には無限の包容力があって、人間社会は無限に発展すると考えていた多くの人にとって、極めて衝撃的な警告となった。次いで、ローマクラブは第2の報告書として『成長の限界を越えて』を発表している。この内容は多くの貴重な資源の開発利用と汚染物質の発生によって、既に地球上の限界を越えていることを明らかにし、これからの人類の選択肢は狭まっていることを指摘している。
この様に、ローマクラブの2回にわたる警告は、言うまでもなく、大量生産・大量消費・大量廃棄に象徴される現代文明の在り方そのものを問い直しているものであり、それは単に技術の在り方だけでなく、経済の仕組み、ライフスタイルあるいは価値規範など広い視点からの見直しが求められているものと思う。
21世紀に向けて人類にとって不可欠なのは持続可能社会を構築することであり、これには省資源・省エネルギー型社会をつくることが必要であって、これが地球環境創造へつながるものと考えられる。
資源環境技術総合研究所は、その歴史をたどると約76年前に石炭・石油等の化石燃料の有効利用の研究から始まり、次いで地下資源の開発・選鉱・製錬及び鉱山保安技術の研究が加わり、それ以降資源、エネルギーの両分野に取り組む唯一の国立試験所として、日本の経済成長とともに歩んできた。 しかし、昭和40年代には一連の公害問題が重大な社会問題となったため、通産省傘下の当所は公害研究についても本格的に取り組むことになった。それからは、『資源研究と公害研究は車の両輪』という位置付けで、我が国の公害問題の解決にも寄与してきた。 また近年、地球環境問題の顕在化に伴い、国立研究所として地球環境研究の中核的役割を果たしていくために、先導的基盤的研究を推進している。しかし、当所が取り組んでいるのは温暖化対策あるいは環境汚染対策などの研究だけではない。21世紀後半に予想される資源・エネルギーの最大有効利用技術に関する研究にも取り組んでいる。その基本理念は『エコテクノロジーの創造』というコンセプトである。
ここでいうエコテクノロジーとは、『開発階段からエネルギー・資源の有効利用と環境への影響を評価した技術全体』であり、この方向がこれからの当所の大きな使命である。 この様に、当所は、ローマクラブの警告を技術の面から解決すべく努力を払っているといっても過言ではない。この中で、とくに資源研究は常に当所における研究の柱の1つとして位置付けられてきた。勿論、その中身は、いわゆる我が国における鉱山開発の研究から、その技術ポテンシャルを応用した新しい分野へと大きく広がってきている。そのために、資源研究の目指す方向も徐々に曖昧になってきていることも否定できない。
さて、我が国の科学技術を取り巻く状況は、科学技術基本法の制定、それに続く科学技術基本計画の策定に伴い大きく変わろうとしている。また、今後国立研究所における役割も一層の明確化が求められてくるものと思われる。この様な状況下にあって、当所の資源研究の方向性を検討しておくことは非常に重要であると考え、とくに通産省の資源分野における技術開発戦略を充分考慮しつつ、これまでの研究をレビューし、それに基づいて今後の研究のあるべき姿の検討を行った。 検討期間が短かったため、内容的には不十分なところも多いが、勿論これは第一段階の検討であり、今後外部の関係者の意見、指摘を取り入れつつ、さらに充実したものにしたいと考えている。多くの方々の忌憚のないコメントをいただければ幸甚である。
なお、この議論は、当所の資源関連の研究三部(地殻工学部、安全工学部、素材資源部)が中心となって、検討グループをつくり、検討してきたものである。その概要は下記のとおりである。
検討体制とメンバー
┌─────┐
│ 検討会 │
└──┬──┘
┌──────────┼──────────┐
┌──┴───┐ ┌──┴───┐ ┌──┴───┐
│地殻工学WG│ │安全工学WG│ │素材資源WG│
└──────┘ └──────┘ └──────┘
検 討 会 :宇佐美 毅、 厨川 道雄、 坂本 宏、 井清 武弘、請川 孝治、
菅澤 正巳、*瀬戸 政宏、*四元 弘毅、*清野 文雄 (* 幹事)
地殻工学WG:厨川 道雄、 小林 秀男、 松永 烈、 斉藤 隆之、山口 勉、
唐澤 廣和、 清野 文雄
安全工学WG:井清 武弘、 勝山 邦久、 小杉 昌幸、 緒方 雄二、国松 直、
匂坂 正幸、 瀬戸 政宏
素材資源WG:坂本 宏、 伊藤 信一、 小林 幹男、 田中 幹也、小菅 勝典、
四元 弘毅、 大矢 仁史
検討スケジュール
○ 第1回全体会議 1996年 4月23日
○ 第2回全体会議 1996年 6月 4日
○ 第3回全体会議 1996年 7月23日
平成8年9月
資源環境技術総合研究所長 宇佐美 毅
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お問い合わせは、業務課まで。
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