平成10年度
経常研究
【環境・資源・エネルギー技術】
- アジアにおける自動車の普及に伴うそのエネルギー需給予測及び素材の廃棄・リサイクルと環境の解析
- [担当部署] 首席研究官,エネルギー資源部,素材資源部
[研究期間] 平成9年度〜平成10年度
- アジア各国の輸送用燃料の消費量とGDPなどとの相関を分析し,2010年までの自動車の増大に伴うエネルギー使用量の増大を検討し,それを供給するための資源量および供給地などについて解析する。また,我が国の自動車の使用後発生する廃棄物のリサイクル及び処理システムの最適化について検討し,これをアジアに適用・拡張して広域で考察する基本的な考え方を整理する。
【安全・保安技術】
- 化学物質のリスク評価における不確実性の検討
- [担当部署] 首席研究官,安全工学部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- 昨年度に引き続き環境影響評価手続きでの不確実性の取り扱いについて,文献等による調査を継続すると共に,関東地域を対象とする広域曝露モデルへの気象条件等の変動の推定結果への組み込み手法について検討する。
【環境・資源・エネルギー技術】
- 環境浄化型バイオフューエル生産の研究
- [担当部署] 温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成7年度〜平成10年度
- バイオフューエルを生産する微細藻類を排水・排ガスで培養することにより,環境浄化も同時に行うことを目的とする。
- 本年度は,昨年度まで行ってきた微細藻類の育種条件に関する知見を元に排水を用いた微細藻類培養技術の改善を検討する。
- 環境中の揮発性化学物質の変換過程の研究
- [担当部署] 温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- 揮発性化合物の環境中における分解の速度や生成物分布を室内実験により調べるとともに,揮発性化学物質の積極的な除去や土壌・水域汚染防止のための基礎資料を得る。
- 本年度は,粘土鉱物などの存在下の不均一光反応によるスチレン製造プロセスの研究分解反応を分光学的な方法を用いて検討する。
- 二酸化炭素還元錯体触媒の電気化学的研究
- [担当部署] 温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- 有機系非水溶媒中で電気化学的・光電気化学的方法で反応中間体を合成し,光吸収・発光特性などを明らかにし,二酸化炭素還元反応の反応機構を解明する。
- 本年度は,配位子の電子供与能を変えた一連のレニウム錯体について,電解セルで還元体を生成させ二酸化炭素との反応を起こさせ,二酸化炭素の配位・反応機構を検討する。
【反応・分離技術】
- 二酸化炭素を利用する新規化学反応の研究
- [担当部署] 温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- 二酸化炭素を利用する新しい化学反応技術を開発することを目的として,二酸化炭素を用いる種々の化学反応について検討する。
- 本年度は,二酸化炭素の水素化,高圧下での有機合成反応,二酸化炭素存在下での炭化水素の脱水素反応について検討する。また,これまでの研究で得られた成果の応用展開も試みる。
- 二酸化炭素存在下でのエチルベンゼンの脱水素反応によるスチレン製造プロセスの研究
- [担当部署] 温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成9年度〜平成10年度
- 省エネルギー型脱水素反応プロセスを構築するために必要である二酸化炭素存在下で高い性能を示す脱水素触媒を開発し,最適反応条件等の基礎資料を得ることを目的とする。
- 本年度は,昨年度に引き続き,鉄系酸化物触媒について,成分組成,調製法等の最適化を行うとともに,有望触媒について反応条件の最適化を行う。また,省エネルギープロセスについて更なる検討を加える。
【公害防止技術】
- 光触媒を用いるNOx処理システムの研究
- [担当部署] 熱エネルギー利用技術部
[研究期間] 平成7年度〜平成10年度
- 環境中に放出された大量の汚染物質を連続的に処理するため,光触媒反応装置のプロセス的な検討を行うとともに,燃焼排ガスへの適用性について検討していく。
- 本年度は比較的大きな粒子に光触媒を担持させた複合粒子を用いて処理特性を詳細に調べる。処理対象としては実際の燃焼装置やトンネルの排ガスへの適用性を検討するため,NOxのほかSOxやタール分が含まれる混合ガスを検討する。連続的に処理するには触媒の再生プロセスが重要となってくるので再生法を検討する。これらから得られた知見をもとにNOx処理システムとしての評価を行う。
- 高速化学反応の計測法及びシミュレーションの研究
- [担当部署] 熱エネルギー利用技術部
[研究期間] 平成7年度〜平成11年度
- 各種燃料の燃焼特性及び有害物質の除去反応を解明するために,レーザー閃光分解法によるラジカル生成法と,原子共鳴吸収法,4重極質量検出器あるいはレーザー誘起蛍光法等のラジカル検出法の検討を行うとともに反応のシミュレーション手法について検討する。
- 本年度は,4重極質量分析器およびLIFを用いてCCl3,CF3 等のラジカルの検出を行い,それらのラジカルの消失反応機構,速度定数等を明らかにする。有害物質の触媒反応については,引き続きNOx還元反応機構の検討を行うとともに,NOx選択還元用触媒の活性に対する担体の影響について調べる。
- 有害物質の穏和な条件での処理技術の研究
- [担当部署] 熱エネルギー利用技術部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- 有機ハロゲン系廃棄物の高効率で安全な処理技術の確立を目的として,有機ハロゲン化合物を穏和な反応条件下で脱ハロゲン化して無害化する触媒システムに関する基礎研究を行う。
- 本年度は,先に見い出した2−プロパノ−ル/水酸化ナトリウム/貴金属触媒 系を用いて,引き続き各種有機ハロゲン化合物の脱ハロゲン特性について検討する。特に,実際の有機ハロゲン系廃棄物の無害化処理への展開を目指し,共存物質の影響について調べるとともに,触媒寿命の評価を行う。
- 加圧燃焼装置における気−固反応の研究
- [担当部署] 熱エネルギー利用技術部
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- ガスタービン用触媒燃焼器や加圧流動層燃焼で重要な固体表面近傍の気相反応につき,その反応機構,反応速度を光学測定により明らかにして,低公害燃焼装置の設計指針を得る。
- 本年度は,固体壁面として白金担持触媒を使用した場合の気相反応測定を行う。壁面温度を1200K程度まで加熱した場合の気相反応につき,OH濃度測定とレーリー法による温度測定を行う。さらにチャーを固体壁側に使用した場合のNOx生成反応関連成分(NO,CN)につき,測定技術の確認を行う。また,反応場の濃度計算を行い,測定結果との比較を行う。
【環境・資源・エネルギー技術】
- 非灰色性の放射伝熱数値解析に関する研究
- [担当部署] 熱エネルギー利用技術部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- 放射伝熱過程が重要となる熱利用装置の最適設計手法の確立に向け,吸収,透過,反射などの熱放射物性に波長依存性を考慮した,また,放射・伝導が共存する系を対象とした伝熱過程の数値解析手法を開発する。また単純形状物体を被加熱物とする定常/非定常の放射・伝導共存系の実験により数値解析手法を検証する。
- 本年度は放射・伝導が共存する系を対象とした計算を行うための数値解析プログラムを構築る。また計算手法の検証のために,非均一熱放射流束中のガラスブロックを被加熱対象系とした実験装置を作成し,非定常系の伝熱挙動を明らかにする。さらに数値計算の高速化を計り,高速化に対応可能な放射伝熱計算のアルゴリズムを検討する。
- 燃料転換・省エネルギー技術の導入とCO2排出削減の調査研究
- [担当部署] 熱エネルギー利用技術部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- CO2 排出削減シナリオの策定に向けた基礎情報を提供することを目的とし,我が国に流入する化石エネルギーフロー,燃料転換の可能性,省エネルギー技術開発課題などに関する調査を行う。
- 本年度はさらにデータの収集に努めるとともに,エネルギー多消費業種を対象として,消費燃料・エネルギー消費プロセス・生産量等の関係を把握し,技術の変遷とエネルギーコストと需給構造変化との関連を解析し,省エネルギー・燃料転換・CO2排出削減の可能性について検討する。
- 異種液体間の直接接触による熱移動特性の研究
- [担当部署] 熱エネルギー利用技術部
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
- 物性の異なる熱媒液同士が直接接触すると極小温度差での熱交換が可能になる。またこの時界面で生じる干渉には伝熱促進効果が期待できる。更に蒸発を伴う激しいプロセスの場合には熱交換量が飛躍的に増大し,同時に流動駆動力も得られる可能性を有している。本研究ではこのような系における熱移動特性の解明と定量的評価について検討する。
- 本年度は基礎実験に用いるための最適な異種熱媒の組み合わせについて検討する。また候補となる熱媒を用いて,接触蒸発の前段階の基礎データとして非相変化下の直接接触熱交換における界面の干渉現象(対流や乱れの発生,不安定挙動等)について可視化実験を行う。
- 高粘性流体を利用した蓄熱の研究
- [担当部署] 熱エネルギー利用技術部
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
- 都市排熱や日射熱などの中・低温度域の蓄熱装置の効率を改善するために,高粘性の流体を利用して,蓄熱槽内の流れを制御する方法を検討し,基本的な蓄熱特性の解析を試みる。
- 本年度は,0〜200℃程度の中・低温度で高粘性の流れとなり,蓄熱槽内の流れを自己制御できるような蓄熱材料の物性調査を文献で行い,熱物性,安定性,安全性,経済性などを考慮して,流れの制御に適した材料の選別と,適用方法の検討を行う。また,熱特性を調べる実験の検討を行う。
【公害防止技術】
- 揮発性金属の微量成分分析法の研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- 揮発性金属元素は小粒径に高濃度で含有していることが知られ,Cd,Pb,Zn等のように有害な金属として健康に影響を与える。これらの元素は揮発性のため,前処理を考慮した簡易・高感度・同時分析法を検討する。
- 本年度は,マイクロ波を用いた試料前処理法等を考慮し,Cd,Pb,Zn,Cu等の同時定量分析法を検討する。さらに,感度向上の方法も検討する。
- 揮発性有害有機大気汚染物質の環境寿命の研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- 化学物質の環境中における化学的分解過程を解明し,有機溶剤等化学物質の環境管理に資するため,種々の環境条件下における揮発性有害有機化合物の環境測定を行い,発生・消滅過程を解析する。
- 本年度は,常温吸着捕集法試料のGC−FID分析法に加え,キャニスタ−捕集試料をGC−MSで分析する方法等を利用し,東京など人口密度の高い都市域での大気観測,都市近郊の山頂など都市大気が一定の滞留時間を経過した条件を想定した観測を行い,成分比の変化と大気環境中での化学反応性との関係について解析する。
- 非平衡プラズマによるHAPsの分解反応の研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- 有害大気汚染物質(HAPs)のプラズマ分解反応について検討し,HAPsの分解反応性と副生成物分布に及ぼす反応因子の影響を明らかにする。
- 本年度はCF4,CF3CF3 等のフッ素 系炭化水素の分解反応について検討する。まずGC-MSによる生成物の同定を詳細に行い,プラズマ中のフッ素の反応挙動を精査する。次に高分解率の得られる反応条件を探索し,フッ素の回収法についても検討する。さらにパックトベッド型とパルスコロナ型反応器の性能評価を行う。
- カルボニル化合物クラスター及びハロゲンカルボニル化合物の電子状態の研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- 環境中でのカルボニル化合物の光解離反応の解明を目的に,カルボニル化合物クラスター及び含ハロゲンカルボニル化合物の電子状態を分子線分光及び計算手法を用いて検討し,光解離反応へ果たす役割を明らかにする。
- 本年度は,
- ペルオキシラジカルの反応性と反応機構についての知見を得る。
- アセチルクロライドの塩素置換体の凝縮系での光分解反応機構に関する知見を得る。
- 多環芳香族炭化水素の光分解の研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- 発生源粒子中,土壌表面及び他の無機・有機物の存在下での多環芳香族炭化水素(PAH)の光分解生成物・中間体を分析してPAHの運命予測を可能にする情報を得る。
- 本年度は,PAHの共存物質による増感光分解とPAHを含む凝集粒子(本研究ではディーゼル排出粒子をサンプルとする)の光触媒分解について検討する。前者では,サンプル中に共存する増感性物質の光分解に与える影響を調べる。また後者では,二酸化チタン,その他による光触媒分解を試み,分解生成物と反応条件との関係を求める。
- 凝縮生成粒子の物性の基礎的研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- 排ガス中の各種有害ガス状物質が高温場から低温場に至る過程で生成される凝縮粒子の生成機構を実験室的に解明し,それらの物性変化についての基礎的研究を行う。
- 本年度は,前年度試作した試験用粒子発生システムを用いて凝縮粒子の物性に及ぼす生成条件の影響を実験し,生成過程を検討する。
- 内装表面に於ける反応についての研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
- 内装表面材の室内汚染物質に対する反応性を調べることを目的として,窒素酸化物,硫黄酸化物,オゾン等に対する表面材成分の反応性について研究する。
- 本年度は,現在使用されている内装材については使用量,化学成分の種類から,今後開発されるであろう物については化学成分の種類から代表的な物を選び,窒素酸化物,硫黄酸化物及びオゾンに対する反応性を調べる。
【反応・分離技術】
- 選択的脱アルキルを基本とした重質油の軽質化の研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部,エネルギー資源部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- 重質油に含まれる高分子量の炭化水素類を,温和な反応条件で脱アルキル反応により軽質化することにより,環境負荷の少ない軽質燃料油に変換する手法について検討する。
- 本年度は,鉄−ゼオライト系触媒による重質油の水素化処理,及び生成油の組成分析を行い,脱アルキル反応が効果的に進行するための触媒条件を調べる。芳香族化を抑制するため,低温で活性のある触媒の探索を進める。
【産業基盤確立技術】
- 溶液中のクラスター構造の研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部,エネルギー資源部,温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
- 溶液中のクラスター構造を分子レベルで解明し,溶液中あるいはエアロゾル中の物理・化学的現象との関係を解明する。
- 本年度は,酸及び塩基性分子の水溶液中におけるクラスター構造を研究し,これらの分子のイオン化のメカニズムを初めとする化学的性質を分子レベルで明らかにする。
【公害防止技術】
- 有害化学物質分解微生物の生理生態の研究
- [担当部署] 水圏環境保全部
[研究期間] 平成6年度〜平成10年度
- 有害化学物質を含む廃水の微生物処理,微生物による環境修復,環境での有害物質の分解挙動評価での技術開発の基礎として,分解微生物の持つ分解反応動力学の多様性を検討し,これに基づき低濃度の基質に対して活性の高い微生物の生理・生態的特性を明らかにする。
- 本年度は,フェノール類を対象として,pH,化学物質負荷などの環境因子及び操作因子の化学物質分解の効率,安定性に及ぼす影響,安定分解処理系への有機物添加の効果などを検討し,化学物質分解を支配する分解微生物の生理・生態的応答の機構を明らかにする。
- 低濃度硝酸イオンの除去技術の研究
- [担当部署] 水圏環境保全部
[研究期間] 平成7年度〜平成10年度
- 水中に含まれる低濃度硝酸イオンの処理に適用可能な吸着剤の開発を図るため新規吸着剤を試作し,吸着剤の硝酸イオンに対する吸着特性を明らかにする。
- 本年度はホスホン酸ジブチルエステル型置換基を有するST/DVB系中間体にモノ及びジアミルアミノ基,オクチルアミノ基を導入した新規二官能性吸着剤を試作して,新規吸着剤の硝酸イオンに対する吸着特性を検討する。
- 有害化学物質分解酵素の高機能化のための基礎的研究
- [担当部署] 水圏環境保全部,環境影響予測部
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- 難分解性有害化学物質を分解するリグニン分解酵素の遺伝子解析を行うとともに,この酵素をさらに安定で反応性が高い高機能分解酵素に変換するための基礎資料を得るため,有害化学物質に対する酵素の反応性及び安定性を明らかにする。
- 本年度は,これらの酵素の構造解析を進めるとともに,ラッカーゼ,Horseradishペルオキシダーゼなどの酵素の様々な基質に対する活性を検討する。これらの研究で得られる結果をもとに,酵素の活性や安定性の高度化が期待される。
- 超臨界二酸化炭素抽出における化学物質の反応性の研究
- [担当部署] 水圏環境保全部
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- 化学物質の超臨界抽出による分離,回収において,化学物質が変化するか否かは化学物質の再利用,分析,2次汚染いずれの観点からも極めて重要な問題であるにもかかわらず,なぜか検討されていない。本研究は環境関連の化学物質を固相に吸着させ超臨界二酸化炭素で脱着させる過程,及び水溶液から直接抽出させる過程における化学物質の反応性を明らかにする事が目的で,固相としては活性炭などの吸着剤や土壌について検討する。
- 本年度は,最近健康項目や要監視項目に指定されたシマジン,フェニトロチオン,イソプロチオランや有機塩素系溶剤について,特に土壌からの抽出における変化を重点として検討する 。
- 分析前処理法の自動化・マイクロ化の研究
- [担当部署] 水圏環境保全部
[研究期間] 平成10年度〜平成13年度
- 分析の普及と信頼性向上のため,従来から手分析で行われていた試料の前処理操作の簡素化・自動化・マイクロ化に関する研究を行う。
- 本年度は,極紫外光を利用した試料分解装置,及び光酸化触媒を利用した試料分解装置を試作し,その性能を評価する。また,有機金属化合物の誘導体化試薬として,Grignard試薬とNaBFt4 試薬を検討し,反応効率や共存物の干渉を比較する。
- 北太平洋中層水の物質循環に関する数値モデルの研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成7年度〜平成10年度
- 北太平洋北部は水温も低く,生物活動も活発であるので有効な二酸化炭素水の吸収域の候補と考えられている。しかし,そこで生成された水塊は深層へ沈み込むことが出来ず中層で循環しているとされているが,その詳細については,まだ不明の点が多い。そこで本研究はそのような現象を再現できるような数値モデルを確立するための数値実験を行う。
- 全球規模の海洋大循環モデルを試験的に走らせ,表層についてはほぼもっともらしい流れが再現できたので,その場を用いて北太平洋での生態系モデルを駆動させた。
- 本年度は大循環生態系結合モデルの再現性の向上をはかり,産業活動以前の炭素循環像の推定及び人間活動起源の二酸化炭素の挙動の見積りを行う。
- 沿岸域における低分子量有機物の分画及び変遷過程に関する研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- 分子量600Daの有機物は直接微生物が摂取できる限界の大きさである。数ミクロンのデトライタスも微生物が摂取するためには600Da以下の分子に分解されなくてはならない。本研究では沿岸海洋の600Da以下の低分子有機物プールの挙動を解明するために,低分子有機物の濃縮法・分画法および同定法の検討を行う。また,得られた低分子有機物を用いての微生物培養実験・高分子有機物の低分子化実験等を通じての低分子有機物プールの挙動解明に努めたい。
- 本年度は,できるだけ少ない化学操作の導入で効率よく低分子有機物を回収し,この有機物の化学的生物学的特性について電気化学的観点から検討する。
- 統合化環境モデルの基礎的研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- 統合化環境モデルは,単一の物質の単一な拡散場を扱った従来型のモデルではなく,多種多様な発生源の多様な拡散,沈着,反応などの過程を互いに矛盾のない考えでまとめていくモデルで世界的にその開発が進められている。
- 本年度はメソスケールモデルとキャノピーモデルの結合をはかり,あわせて風洞実験を行って地表付近の複雑さによる影響をパラメタライズする。
- バックグラウンド大気中における微量成分の時空間変動と大気輸送交換過程の研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成9年度〜平成12年度
- バックグラウンド大気中の微量成分(エアロゾル,微量気体)の時空間変動は様々な要因により生じているが,その個々の要因の相対的な寄与の程度,季節的な寄与率の変動などは十分に理解されていない。本研究では洋上等で採取された試料の分析を行い,大気中微量成分の時空間変動の実態を明らかにする。さらにトラジェクトリー解析による長距離輸送の影響,バルク法による大気−海洋間の交換量評価等を行い,大気輸送交換過程の観点から微量成分の変動要因を明らかにする。
- 本年度は,洋上大気試料の分析を継続して行い,その時空間変動の詳細を調べる。得られた分析結果についてトラジェクトリー解析を行い長距離輸送の効果を調べる。
- 堆積物表層における有機物の無機化速度の推定方法の研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成9年度〜平成12年度
- 沿岸堆積物表層における有機物の無機化速度を推定する方法について検討を行い,有機物の無機化速度と水ー堆積物界面近傍の物理化学的環境要因との関連について解析する。有機物の無機化速度の推定は,水ー堆積物モデル実験装置を用いて堆積物表層の複雑な環境構造を維持した状態で界面近傍の酸素濃度の微細分布を測定し,その濃度分布を鉛直1次元拡散方程式を用いて解析することにより行う。
- 本年度は,異なる季節及び海域における界面近傍の酸素濃度の微細分布の測定を行う。また,鉛直1次元拡散方程式による濃度分布の解析を,非線形な条件のままで数値的に行うことを試みる。
- 長距離輸送に伴う大気汚染物質の変質とそれが放射収支に与える影響の研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
- 観測拠点にてエアロゾル粒子資料の採集を粒径毎に行う。ここでは,非海塩性硫酸塩だけでなく,無機・有機炭素の濃度も測定する。分析結果に基づき,エアロゾル粒子による加熱・冷却率を推定し,直接・間接効果の評価資料にする。また,大気試料自動採集装置の開発,大気試料中の揮発性有機成分に関する分析手法を確立する。そのうえで,硫化カルボニル(COS)の濃度変動を測定し,その結果を汚染空気塊と清浄空気塊の区別をするための判断材料として使用する。
- 陸起源物質の沿岸海域における移行過程の研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成10年度〜平成13年度
- 陸起源物質は河川から汽水域を通って沿岸海域に流入するが,その間に多くの作用を受け変質していく。この過程を移行過程というが,研究分野の境界領域ということもあり未解明な点が多い。
- 本年度は,懸濁態物質と有機物質の動態の把握及び測定方法を検討するために,東京湾船橋沖において現地測定を行う。
- 沿岸環境の環境影響評価手法の研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成10年度〜平成13年度
- 環境影響評価に用いられてきた数値モデルとしては,物理モデル(流動モデル),化学モデル(オイルスピル,化学物質の挙動),富栄養化モデル,浮遊生態系モデルなど様々あるが,環境改変が生態系・生物に及ぼす影響を評価できるモデルはまだ構築されていない。そこで,近年環境問題が重要になるにつれて,環境へのインパクト,とりわけ生態系や生物への評価方法の確立が求められる。その方法の手段の一つとして数値モデルがある。
- 本年度は環境改変の要因(埋立,浚渫,橋 脚,堤防,下水処理場など)とその周辺に及ぼす影響評価方法としてどこまで生態系やインパクトのレベルを明らかにしているかを検討し,数値モデルとしての課題を整理する。
- 衛星データによる海洋基礎生産推定手法の研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成10年度〜平成13年度
- 海洋の基礎生産は,炭素や栄養塩等の物質循環で中心的な役割を果たしている。また,基礎生産は海洋の食物網の根幹をなしているために,この過程に様々な環境影響が起きた場合には,その生態系全体への影響は免れない。例えば,温暖化物質である二酸化炭素の海洋中での挙動を把握するため,また沿岸域での富栄養化物質の挙動を把握するためにも,基礎生産を把握することは欠かせない。本研究では海色リモートセンシングデータを用いて,日射量,水温,クロロフィル等から海洋の基礎生産を推定する手法を研究する。基礎生産の実測データを収集して,推定手法を検討し,海色データを利用したマップ化を行い,基礎生産の時空間変動を解析する。
【宇宙開発関連技術】
- 衛星画像と気象環境による植生分類の研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
- 砂漠化地域,熱帯雨林喪失地域,また植生の荒廃地域の特定,および植生変化の原因を明らかにする基礎資料として,衛星画像による植生情報に気象の情報を重ね合わせて,植生図を作る。
- 本年度は,衛星NOAAにより得られた植生指数の大きさと,季節変化を分類して,全陸上の植生分類を行う。また降水量,蒸発量などの気候値の全球分布を作成する。
【新材料技術】
- 熱プラズマ法による炭素同素体合成の基礎研究
- [担当部署] エネルギー資源部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- 熱プラズマを用いて,合成した炭素粉末中のカルビンの同定は可能となったが,カルビンの抽出が出来なかったので,本年度は,メタン等を試料として基板上へのカルビン合成を試みX線回折,ラマン分析等により同定を行う。
【環境・資源・エネルギー技術】
- 石炭,炭素類の構造と表面キャラクタリゼーションの研究
- [担当部署] エネルギー資源部
[研究期間] 平成7年度〜平成11年度
- 石炭,熱分解チャーのX線回折法による炭素の構造研究,手法の改良を継続するとともに,Diamond法による解析を行う。石炭からのメソ孔活性炭の調製に関しては,大量に合成できる装置を設計,製作し,これを用いてポーランド炭などからの活性炭を調製する。また,得られた活性炭の性能試験に着手する。木炭の無機質の分布について検討する。
- 石炭中無機質の分析評価の研究
- [担当部署] エネルギー資源部
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- 本研究は,種類の異なる内外炭を使用し,低温灰分ならびに鉱物組成の定量分析法を確立するとともに灰分,低温灰分,鉱物組成,無機元素組成を分析し,また塩素,フッ素を含め,可能な限りの微量元素を分析することにより,石炭中の無機質の分析評価を行うものである。
- 石炭の熱分解と構造変化の研究
- [担当部署] エネルギー資源部
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- 石炭の熱分解反応を化学構造の変化という面から理解し,石炭熱分解の新しい転換法・制御法開発のための基礎データを得る。
- 本年度は,石炭と溶剤の相互作用を調べ,石炭の溶剤添加に伴う分子運動性の変化,その炭種・溶剤種による違いを明らかにする。石炭の分子運動性が何に起因し,溶剤添加によってそれがどのように変化し,熱分解時にどのような影響をもたらすのかを探る。
- 新生石炭表面の構造と反応性
- [担当部署] エネルギー資源部
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- 真空中あるいは種々のガス雰囲気下で石炭を粉砕し,同時に発生する気体を分析する粉砕機を開発する。得られた石炭新生面の経時変化を原子間力顕微鏡やFT-IR/PASで調べ,その構造変化過程を調べる。また,真空中あるいは不活性雰囲気中で調整した試料の吸着性や酸化,熱分解特性を調べ石炭新生面の化学変化を検討する。
- アスファルテンの物理的・化学的構造と反応特性
- [担当部署] エネルギー資源部
[研究期間] 平成10年度〜平成11年度
- 重質油及び各種溶中でのアスファルテン分子の会合・分散挙動や化学的構造と反応特性の関係を調べ,アスファルテンの軽質化・低分子化に最適な反応条件を探る。
- 不定物の化学におけるコンピュータケミストリの応用に関する研究
- [担当部署] エネルギー資源部
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
- 本研究では,不定物としての石炭をはじめとする石油系重質油,オイルシェールなどの重質化石資源の構造解析と物性評価にコンピュータケミストリの手法を応用し,最終的には各種反応場における構造変化と物性変化の予測に基づいた,効率的な変換反応設計を実現することを目的とする。
- 本年度は,重質化石資源の構造解析データをもとに,分子動力学法により構造モデルを構築するとともに,構造モデルを検証するため,重質化石資源の物性評価手法について検討する。
- 難還元性複雑酸化鉱物からの金属回収技術の研究
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成7年度〜平成10年度
- フッ素循環による鉱物処理技術の確立を目標として,溶融電解によるNaFからのF2 及びNaの回収技術の開発を行う。
- 本年度においては,NaFを溶解したLiF-KF混合浴の電解によってF2ガスを回収する方法及びその電解挙動等について検討する。
- L−SXプロセスによる有価金属回収の基礎的研究
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成7年度〜平成10年度
- 国内外の非鉄金属資源をL−SX法で処理するための基礎データを,浸出,溶媒抽出,晶析の3工程について集積することを目的とする。
- 本年度は以下の項目を行う。
- 塩素イオンを含む溶媒による低品位銅鉱の浸出の検討,
- 向流多段抽出−逆抽出プロセスの電算機シミュレーションと理論解析,
- 晶析逆抽出によって得た希土類水酸化物からの酸化物粒子の調製。
- 機能性凝集核を用いた分離技術の研究
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- 懸濁液中の粒子を選択的に捕捉,迅速回収する機能性凝集核を創製し,これを用いた粒子の分離技術に関する基礎研究を行う。
- 本年度は,懸濁液中の粒子に対する凝集実験を実施し,その凝集特性を把握するとともに,磁性凝集核再利用のための最適脱着条件を明らかにする。これらのデータを元に磁性型機能性凝集核の最適化をおこなう。
- スラリ−状廃棄物中微粒子の凝集・分散
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成9年度〜平成12年度
- 鉱石処理残滓である無機汚泥中微粒子の分散状態や凝集体構造について解明し,その資源化を図るために濃縮・脱水のプロセスの高度化を目指す。
- 本年度は,凝集剤を追加して粒度分布の異なる石灰石スラリーの凝集・分散状態を評価する。さらに砕石スラッジについても同様な測定を行い,その脱水法や有効利用法を探索する。
- ソルボサーマル条件下での粉体処理技術の研究
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成9年度〜平成12年度
- 水の関与する反応を利用して汚染物質の除去 および素材開発に関する基礎資料を得る事を目的とする。 本年度は,水熱反応を利用して焼却灰・飛灰中に含まれる重金属の処理について検討する。さらに,水熱熱間成型法を用いたスラッジ類の無害化処理技術についての可能性を探る。
【産業基盤確立技術】
- 光を利用した微粒子のマイクロマニピュレーションの研究
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成9年度〜平成12年度
- 光学物性の違いに基づいた微粒子選別装置を開発するため,分離に最適な集光光学系,分離セル形状等を探索する。その際,前年度に開発した光圧下における微粒子挙動シミュレーションモデルを利用して諸因子を最適化して行く。
- 空気結合超音波法を用いた材料の評価技術
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成10年度〜平成11年度
- 波動理論及び境界要素法シミュレーションによってラム波伝播機構を明らかにし,電子・情報機器のリサイクル性の判定への最適パラメータを決定する。また,レーザー干渉計による平板面の動的変位計測技術を用いて,空気結合超音波法による基礎データを収集する。
【新材料技術】
- ハイドロタルサイトのインターカレーションと電気化学的研究
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- ハイドロタルサイトを電気化学的手法で機能材料化することが本研究の目的である。 前年度までの検討で,モリブデンやタングステンなどのポリ酸イオン類は,エタノールと水の混合溶媒を用いれば,良好な結晶性を保ったままハイドロタルサイト層間にインターカレーションさせられることがわかった。
- 本年度は,これらポリ酸イオンなどのアニオンがハイドロタルサイト層間に取り込まれたときの電気化学的挙動を検討する。
- 有機無機ナノ複合体を経由したシリカ・ベース素材の創製
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成9年度〜平成12年度
- 天然または合成によるシリカ質の固体または液体に,秩序形成能を持つ有機化合物等を作用させ,また,さらに物理化学的に処理し,触媒機能,分子篩の機能を持った多孔体と,光学的機能を持った緻密なガラス膜の作製並びに特性の評価を行う。
- 本年度は以下の項目について検討する。
- ひび割れのないシリカ・ベースガラス膜の低温合成手法の確立,並びに光機能物質を含む膜の合成と物性 評価。
- ミクロ及びマクロ形態を制御した遷移金属含有シリカ・ベースメソ多孔体の合成と評価。
- 形態制御晶析による微粒子合成のための基礎研究
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成9年度〜平成12年度
- 「ソフトメタラジー」の一環である高度制御晶析を可能とすべく,晶析過程を分子レベルでコントロールし,形態を精密制御した微粒子を得るための基礎研究を行うことを目的とする。
- 本年度は,溶液中での金属錯体,沈殿剤とな陰イオン等の挙動を,分光法等を用いて解析する。また,易ハンドリング性,易焼成性,易再生性等も考慮した制御合成方法についても検討する。
【計測・標準技術】
- プラズマ−微粒子プロセスの計測・モデル化・利用の基礎的研究
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- 熱プラズマの超高温場を利用した新材料の創製をめざし,熱プラズマの基礎的諸物性や熱プラズマと粒子との相互作用をモデル計算,プラズマ診断を通じて基礎的に検討する。併せてプラズマの特異性が活かせる新たな反応系を探索する。
- 本年度は,引き続きアルゴン-水素RFプラズマの分光計測データを解析するとともに,超微粒子合成実験においてはEr-Fe-O系及びHo-Fe-O系についてnew phase合成を試みる。また,プラズマ急冷部における核生成・粒子成長過程の理論的な検討を行う。
【海洋開発技術】
- 流体運動中に現れる非線形波動現象の基礎的研究
- [担当部署] 地殻工学部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- 気液界面や安定な密度成層を持つ乱流場,重力や浮力等の影響により波動運動が発生する。この波動の振幅が大きい場合には,波動の運動は著しい非線形性を示す。よって,非線形波動現象の発生素過程や時間発展の詳細等の力学的な機構を解明することで,気液界面乱流や安定密度成層流の物理を解明できる期待が持たれる。
- 本年度は,これまでに開発された3次元非圧縮性乱流解析コードを用いて,自由表面や安定な温度成層のある乱流場の直接数値シミュレーションを行う。特にこれらの乱流場に出現する構造に及ぼす温度成層の効果や,乱流熱・物質伝達機構について詳細な力学機構について考察を行う。
【環境・資源・エネルギー技術】
- 岩石内き裂と浸透流の連成挙動の解明
- [担当部署] 地殻工学部
[研究期間] 平成7年度〜平成10年度
- 山口大学との共同研究「岩盤き裂中への注水による岩盤変形挙動の研究」を前年度に継続して実施し山口県・秋芳鉱山および埼玉県武甲山において現場実験によりデータを採取する。特に現場実験を通じてき裂開口変位測定型パッカーの実用化に向けてのハードウェアの改良を行う。また,き裂に加わる応力(地圧)−き裂内浸透流−き裂開口変位に関する解析法の確立を図り,本経常研究の取りまとめを行う。
- DSCA地圧計測法に及ぼす岩石構成粒子の影響
- [担当部署] 地殻工学部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- 本年度はボーリング時に岩石コアが被る応力履歴についてシミュレーションによって検討を行うとともに,ボーリング試験により得られたコア内のき裂分布と,シミュレーションによって求めた引張き裂分布との比較検討を行う。また,ボーリング実験中に岩石コア部分が被る応力変化を測定する手法を検討する。
- ガスハイドレート生産コンセプト構築の基礎的研究
- [担当部署] 地殻工学部,エネルギー資源部,安全工学部,北海道センター
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- 海底地層中に固体状態で賦存するガスハイドレートの生産コンセプト構築に向けて調査を行い今後の課題を抽出するともに,問題解決の手法について検討する。 前年度に引き続き,固液界面確保の方法,生成・解離過程での熱物質移動,および採取に伴う地層安定確保可能性について情報を収集・整理するとともに,平行実施する先導研究の成果を加えて,生産コンセプト構築を予備的に試みる。
- 不定形重量物環境のモデリングと行動生成の基礎的研究
- [担当部署] 地殻工学部,安全工学部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- 不定形重量物環境における自律システムによる作業遂行の基礎技術として,事前の作業計画を実行に移す際の行動生成方法の開発を図る。 不定形重量物環境では環境モデルと事前の作業計画には誤差が含まれるので,モデル作業実行中のセンシングによりモデルの誤差を修正し,動的作業計画によって計画を修正して適切な動作を生成する方法についての検討を行う。また,モデルの修正や動作生成に人間の支援を導入する方法についての検討を行う。
- 強い外場の下での相転移ダイナミクスの研究
- [担当部署] 地殻工学部
[研究期間] 平成10年度〜平成13年度
- 強い電場や磁場が液体の結晶化に及ぼす影響を分子動力学シミュレーションにより調べ,外場を用いた新しい相転移制御技術を提案する。
- 本年度は,強電場が氷やガスハイドレートの結晶化ダイナミクスに及ぼす影響を調べる。
【安全・保安技術】
- 弾性波による内部亀裂評価法の研究
- [担当部署] 地殻工学部
[研究期間] 平成10年度〜平成13年度
- 岩盤,地盤の安全性評価,安定性評価および材料検査等を行うため,岩盤,地盤,コンクリート構造物あるいは金属内部に存在する亀裂に 関して,単なる存在評価に留まらず,亀裂の長さ,開口幅等の亀裂の状況,あるいは亀裂面の強度に代表される工学的特性評価の手法および理論について検討するとともに,亀裂の長期的なモニタリング法についても検討する。
- 爆発性化学物質の高度利用技術
- [担当部署] 安全工学部
[研究期間] 平成7年度〜平成10年度
- 爆発性化学物質の爆発性と発生する衝撃波と膨張ガスの生成メカニズムを解明し,物理的・化学的に制御することで大規模災害時の緊急救助技術への利用を検討する。
- 本年度は衝撃波の可視化によって干渉・集中現象を明らかにし,数値シミュレーションの適用を検討する。また,材料の表面改質法の基礎として爆発圧着の適用性を検討する。さらに,ガス発生剤による災害時緊急対策用のエアジャッキシステムを検討する。
- 音情報伝達におけるヒューマンファクターの研究
- [担当部署] 安全工学部
[研究期間] 平成7年度〜平成10年度
- 近年,急速に広がっている地下空間において安全性を確保するために必要な技術的要素としての災害発生時の情報伝達システムの構築に関する研究を行う。
- 本年度は,空間形状の変化を含んだトンネル内における音響伝搬特性を計測し,構築した数値モデルの検証を行う。また,低S/N環境下での音声の聴取特性に関連して,人間行動と音声情報の相互作用を求め,音声誘導の有効性を導く。
- 帯水層の化学物質移送特性と溶存ガス検知膜の研究
- [担当部署] 安全工学部
[研究期間] 平成7年度〜平成10年度
- 地層および帯水層中における化学物質の移送特性を解析し,気−液混相より構成される汚染物質等の地下環境中における挙動を解明する。 また,気体・液体中に存在する有害ガスを検知するセンサ用ガス検知膜の各種ガスに対する吸着特性と圧電結晶素子に塗布した時の検知特性を明らかにする。
- 本年度は,地盤環境における化学物質の曝露経路等を考慮した新たな枠組みを有する解析・評価手法について検討する。また,検知膜の最適構造を求めるとともに,干渉ガスなどの影響や現場環境下での動作特性を調査する。
- 岩石のフラクチャープロセスに及ぼす化学物質の影響の研究
- [担当部署] 安全工学部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- 湿潤環境下で化学物質の種類や濃度が岩石強度に及ぼす影響について検討を行い,岩盤構造物の健全性評価に資するほか,岩石の破壊機構に及ぼす化学物質の効果について検討する。
- 本年度は応力腐食割れ及び破壊靱性への化学物質の影響,特にpHと地下水成分の影響についてき裂先端の環境を制御した条件で三点曲げ破壊靱性試験を実施する。また,プロセスゾーン形成への影響をAE計測及びき裂直接観察により検討する。
- 極性化学物質の環境中金属表面吸着の研究
- [担当部署] 安全工学部
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- 極性有機化合物が金属表面の酸化物被膜に吸着し固定される性質を利用して,金属材料の腐食劣化防止技術の検討を行うとともに,一般環境中に賦存する金属物質を採取し表面分析することにより,環境中の危険物質の定性及び定量分析を行う。
- 本年度は,環式ウレイド化合物の化学構造と吸着特性について実験及び理論解析面から検討する。また,この化合物のマクロ腐食防止への適用性を調べるために,セメントモルタルと埋設管を用いた現場試験を行う。
- 液相中における気泡核形成メカニズム解明の研究
- [担当部署] 安全工学部,地殻工学部
[研究期間] 平成9年度〜平成12年度
- 液相中における気泡の形成は様々な分野で問題となる。この研究は,気泡核の発生と存在のメカニズムの解明に集約できる。
- 本年度は,超音波等の物理的な刺激や水分子群の再配列などが気泡核形成に果たす役割について解明する。また,呼吸生理の課題である二酸化炭素の人体への影響についても検討を行う。
【環境・資源・エネルギー技術】
- 衛星データを利用した地表面放熱量計測の研究
- [担当部署] 安全工学部
[研究期間] 平成10年度〜平成13年度
- 大都市におけるヒートアイランド現象及びその他の熱的環境汚染の現状を把握し適確に評価することを目的とし,人工衛星によるリモートセンシング画像を利用した地表面放熱量の高精度計測技術の基礎的検討を行う。
- 本年度は,大気中のチリや水蒸気等の外乱要素の周期的特性と地表面の被覆媒質の影響について基礎実験を行い,地表面からの赤外線放射への影響を調べる。また,浅部地下温度のプロファイルと地表面赤外放射との関係について検討する。
- 有機塩素化合物による環境汚染のリスク管理施策の費用効果分析の研究
- [担当部署] 安全工学部
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
- 有機塩素化合物による環境汚染のリスク管理について,費用効果分析(リスク/ベネフィット解析)により,各種取り組みの効率性を定量的に比較検討する。また,不確実性解析やリスク・コミュニケーションの観点からの解析を付加することで,各取り組みの性質の違いを勘案し,リスク管理における役割を明確にする。
- 本年度は,費用効果分析,不確実性解析,リスクコミュニケーション等,本研究に必要とされる解析手法について既存研究を整理し,解析の枠組みを検討する。法制度や産業界の取り組みについて解析を始める。
- 廃棄物焼却に伴うダイオキシン類の環境動態・蓄積濃度予測の研究
- [担当部署] 安全工学部
[研究期間] 平成10年度〜平成11年度
- 廃棄物焼却に伴うダイオキシン類の排出量や形態及び場所を調査し,大気圏,水圏,土壌など多媒体間の物質移動を表現できる運命予測モデルを用いることにより,各媒体におけるダイオキシン類の蓄積濃度を予測する。
- 本年度は,廃棄物の焼却に伴うダイオキシン類の発生源の把握を行う。排出量,組成,場所などを調査し,シミュレーションの基礎データ作成する。ダイオキシン類の環境動態を表現できるような化学物質の運命予測モデルの開発に必要なパラメータ類(媒体間分配係数,反応・沈着定数など)について情報収集を行う。
【安全・保安技術】
- 耐火災型地下通信システムの開発
- [担当部署] 九州センター
[研究期間] 平成7年度〜平成10年度
- 地下空間での火災に対して強い通信系を確保する必要から,火災時の通信系の特性を明らかにし,耐火災型の通信方式を確立する。
- 本年度は,開発した坑内通信システムの機能や坑道空間における電波伝搬特性ついて現場試験を行い,通信システムの評価を検討する
- 掘削機械による摩擦火花の着火機構の研究
- [担当部署] 九州センター
[研究期間] 平成7年度〜平成10年度
- 石炭鉱山の坑内では切羽で使用する掘削・掘進機械の大型化に伴い機械摩擦火花によるメタンガス着火の事例が増加している。本研究ではこのような機械摩擦火花の発生源となる岩石と金属や岩石と岩石間に生じる摩擦や衝撃火花の着火機構を解明するとともに,着火防止対策に必要な技術的基礎資料を得る。
- 本年度は,落錘式着火試験装置を使用して岩石(珪化木)と岩石の衝撃摩擦火花によるガスへの着火試験を行う。また,回転摩擦式試験装置では,岩石とビットによる摩擦火花のガスへの着火試験を行う。
- 地下作業環境下の粉じん測定法の開発
- [担当部署] 九州センター
[研究期間] 平成8年度〜平成11年度
- 地下空間における粉じん測定法について迅速かつ容易に,そして湿度の影響の少ない測定精度の高い測定法を確立する。
- 本年度は,粉じん測定データを集積し測定法の精度向上を図る。また,水分粒子の粉じん測定への影響についても検討するため,水分粒子の坑道空間の拡散・伝搬特性についての試験も行う。
【計測・標準技術】
- 風速挙動と騒音レベルの時間変動
- [担当部署] 北海道センター,安全工学部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- 音計測に対する風雑音という観点から,風の性質を明らかにする。おもに,風速変動時間信号の統計的処理による方法から風雑音を検討する。また,短時間から長時間にかけての騒音レベル変動について,変動範囲と変動要因の関係について検討する。
- 本年度は,風と風音との関係を時間信号間の相関性から検討する。
【資源・環境・エネルギー技術】
- ガス濃縮の基礎的研究
- [担当部署] 北海道センター
[研究期間] 平成9年度〜平成12年度
- メタンハイドレート,コールベットメタン等のメタン資源を次世代のエネルギー源として有効利用し,地球温暖化物質の代表である二酸化炭素の回収を行うための濃縮技術の基礎的研究を行う。
- 本年度は,ハイドレート生成技術を用いて二酸化炭素ハイドレートの生成と二酸化炭素の濃度との関係等の検討を行う。
【安全・保安技術】
- 木質粉じんの着火性の研究
- [担当部署] 北海道センター
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
- 油吸着剤を木材を原材料として製造する加工・処理工程の輸送管内及び貯蔵サイロ内での木質粉じんによる燃焼・爆発の防止を図るため,その爆発限界濃度や帯電性からの着火性を明らかにし,危険評価方法や燃焼・爆発防止方法等を検討する。
- 本年度は木質粉じんの性質及び放電火花による爆発下限界濃度,雰囲気温度による着火性について検討する。
【環境・資源・エネルギー技術】
- メタンハイドレートの時空間メゾスケール特性に関する研究
- [担当部署] 地殻工学部,安全工学部,エネルギー資源部,北海道センター
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- メタンハイドレートの開発には,分子スケール,メゾスケール,連続体スケールの3つのスケールに立脚したアプローチが必要である。本研究では,時空間メゾスケールにおけるメタンハイドレートの動特性を解明し,メタンハイドレート開発に必要なブレークスルー技術を開発する。
- 本年度は,高圧環境下での水流動によるメタンハイドレートの溶解と形状変化に伴う流動特性の変化を明らかにするとともに,超音波よる気泡生成の増進効果について高圧環境下での特性を調べる。
【情報技術】
- インターネットによるバーチャルコーポレーションの研究
- [担当部署] 統括研究調査官,エネルギー資源部
[研究期間] 平成9年度〜平成10年度
- 本研究では,平成10年度からのナショナルプロジェクト化に向けて準備が進められているLCA研究を事例として,ナショプロの姿を想定した技術的準備を行うとともに,バーチャルコーポレーションの研究事例を調査し,研究所における今後のバーチャルコーポレーションの在り方を提言する。
- 本年度は以下の項目について検討する。
- LCAにおけるバーチャルコーポレーション ・インターネット上でのLCAプラットフォーム(データ ベース構造等)のプロトタイプの検討研究者が相互にデータを交換するシステムを検討する。
- バーチャルコーポレーションの在り方の検討 ・バーチャルコーポレーションの事例の収集 ・研究所におけるバーチャルコーポレーションの今後の 在り方の提言
【産業基盤確立技術】
- 小分子の活性化に関する理論的・実験的評価の研究
- [担当部署] 温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成9年度〜平成10年度
- 本研究では,二酸化炭素などの小分子を活性化するための基礎的知見を得ることを目的として,クラスター錯体や金属表面上での小分子の挙動について理論的・実験的評価を行う。
- 本年度は,二酸化炭素を活性化する水素の配位した単核,3核,6核のルテニウムクラスター錯体について,分子軌道計算を行い,水素−ルテニウム結合間の電子分布と核数との相関関係を実験事実と比較し,その理由を検討する。
- また,銅表面に種々の金属を置換させた表面上での反応中間体の安定性および反応性を調べ,反応活性点の特定および有効な触媒成分の探索を行う。
【安全・保安技術】
- 原油の安全備蓄とin-situプロセッシングの研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部,エネルギー資源部,水圏環境保全部
[研究期間] 平成9年度〜平成10年度
- 原油備蓄中に太陽エネルギーを利用して含硫黄炭化水素の脱硫や高付加価値製品へ変換する技術を開発する。また,微生物による腐食性ガス生成機構を解明して,その生成抑制技術を開発し備蓄タンクの安全性確保に資する。
- 本年度は含硫黄炭化水素の油中での光反応性の解明と硫化水素生成菌の生理学的研究を行なう。
【公害防止技術】
- プラズマ溶融法による重金属含有固形廃棄物のガラス固化に関する基礎的研究
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成9年度〜平成10年度
- 重金属含有固形廃棄物のプラズマ溶融処理による無害化・固化の技術開発をめざし,各種重金属の溶融固化・蒸発飛散特性を評価しながらいくつかの重金属元素について効率的な溶融処理のためのプラズマ操作条件を明らかにする。
- 本年度は,プラズマ発生装置について発生条件を広範に変えるための改造を施したのち,モデル重金属試料,及びメッキスラッジについて固化・無害化並びに有価金属の濃縮回収のための最適操作条件を探り,装置のコンパクトさと処理速度を活かした新しいプラズマ処理プロセスの提案を行う。
【産業基盤確立技術】
- 水分子クラスターが誘起する化学的性質に関する研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部,エネルギー資源部,温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成10年度〜平成11年度
- 水は分子間に強い水素結合相互作用が存在するため,クラスター構造が形成され,極めて特異な物理・化学的性質を示す。多くの化合物は水分子クラスターとの相互作用によってその化学的性質が大きく変化する。本研究では,独自に開発したクラスター質量分析法を用いて,種々の化合物と水分子クラスターとの相互作用を観測する方法を検討し,環境化学における新たな分析方法の開発を目指す。
- 本年度は,温度,圧力,溶質の濃度等による水和クラスターの構造変化について実験することが可能な水分子クラスター生成ノズルを新たに開発する。
【環境・資源・エネルギー技術】
- 岩盤内応力の長期測定技術の開発
- [担当部署] 地殻工学部
[研究期間] 平成10年度〜平成11年度
- 原位置において三次元応力変化を精密に測定するための多成分油圧セルの開発を行い,その感度を実験室実験によって求める。また,露天掘鉱山等で斜面の掘削等により地圧の変化が期待できる場所を選定する。さらに,選定された場所で斜面の掘削等により,どのような地圧変化が期待できるかについて三次元応力解析を実施する。
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