平成10年度
科学技術庁関連研究
【総合研究】
- 光化学反応の実験室的研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部,温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成10年度〜平成11年度
- (全体計画)
- 第T期で整備した低温大型反応チャンバーを用いて,成層圏の温度・圧力の反応条件における化学反応について,速度・生成物を明らかにする。また,第T期で得られたエーロゾルの生成条件などをもとにして,氷粒子などの関与する不均一化学反応の反応確率を求める。
- (平成10年度の研究内容)
- 低温大型反応チャンバーを用いて,これまで検討されていない気相 反応の分岐比について,成層圏の温度条件で測定を行う。また,不均一反応について生成物を明らかにする。 具体的には,チャンバー内でClONOなど不安定な化合物をin situで合成後,その反応を調べる。 エーロゾルの生成条件について第T期の生成条件の検討を継続する。また,反応確率を測定するため,流通式反応装置を試作する。
- 全球海洋炭素フラックスのモデル化に関する研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
- (研究計画全体の内容)
- 全球海洋大循環モデルを開発し,それと生態系モデルを組み合わせて駆動することで全球海洋炭素循環の再現を行い,海洋の炭素フラックスを見積もる。
- (本年度研究計画の内容)
- 全球大循環モデルを開発し,できれば季節変動まで含めた計算を行う。
- 化学トレーサーを用いた北太平洋亜寒帯循環の実態解明に関する研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- (研究計画全体の内容)
- 化学トレーサーの分析機器を開発し,北太平洋亜寒帯域において新 たに化学トレーサー観測を行い,その空間分布を把握するとともに,これまでに実施された観測線において再度化学トレーサー観測をする。
- (本年度研究計画の内容)
- SF6 やCFCsなどの分析機器開発を実施する。
- 上記の機器を調査船に搭載し,北太平洋亜寒帯域における化学トレーサーの観測手法の検討を行う。
【生活・社会基盤研究】
- 遺伝子情報を利用した迅速検出法の研究
- [担当部署] 水圏環境保全部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- 「カビ臭等を産生する藻類フローラの解析法の開発」
- 遺伝子の塩基配列結果から得られたラン藻の系統関係をもとに,標的となるラン藻の特異的検出のための 遺伝子プローブを設計する。
- 設計されたプローブを用いて,迅速顕微鏡検出法を検討する。
- 多様な藻類のミクロフローラを明らかにするため,遺伝子増幅法(PCR)とDNA変性剤濃度勾配アクリルアミドゲル電気泳同法(DGGE)を組み合わせた方法を確立する。
- DGGE法により,培養せずに藻類の遺伝子を解析する方法を検討する。
- 住空間の窒素酸化物除去に関する研究
- [担当部署] 温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- (全体計画)
- 光触媒法によって低濃度の窒素酸化物(NOx)を酸化的に除去するには,悪臭物質除去などの場合と異なり,ある程度の紫外線量と光触媒の水洗浄・再生が必要となる。このため,第T期においては,光触媒の性能を見直し,更なる高性能化を図るとともに,高効率,省エネルギー性,安全性などに着目した小型浄化装置(光反応器)を開発する。光反応器は各種の冷暖房機器と組み合わせた形態のものを提案する。
- (本年度の計画)
- これまでに得られた知見をもとに,室内空間用の高効率小型浄化装置(光反応器)を開発する。このため,除去性能に及ぼす触媒層の形状,光源強度・配置,温度・湿度,空気流速,共存物質濃度など種々のパラメーターの影響を,データ収録装置を用いて系統的に収集し解析する。
- 冷暖房機器等への組み込みに当たって制約となる条件を明らかにし,与えられた条件の中で,最大の浄化効果を発揮しうる家庭用冷暖房機器組込型浄化装置を設計・試作する。組込型浄化装置の性能を総合的に評価し,本研究における到達点と将来の可能性を明らかにする。
【知的基盤整備推進制度】
- マルチ計測技術開発
- [担当部署] 大気圏環境保全部,水圏環境保全部
[研究期間] 平成9年度〜平成13年度
- 環境内の微量化学物質とその分解生成物の分布と挙動の幅広く且つ詳細なサーベイ技術の確立に資するため,ハイブリット分析システムを用いて環境内微量化学物質の多成分同時・連続計測技術,簡易計測技術,及び分解中間体の化学形態別・異性体別計測技術の開発を行う。
- 本年度は,ベンゼン,トリクロロエチレン,テトラクロロエチレン等の有害性大気汚染物質について,環境中での挙動を解析するため,多数点の測定を容易にし,必要なデータを迅速に得るための簡易測定法及びその精度・測定限界について検討する。水質に関しては環境化学物質に含まれる多数の元素・同位体を同時に検出するための,新しい多元素同時検出システムを試作し,その性能を評価する。更に前年度開発したインターフェイスと結合することにより,環境中の金属化合物の化学形態別分析システムを完成させる。
- 大気中分解性評価手法開発
- [担当部署] 大気圏環境保全部,温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成9年度〜平成13年度
- (全体計画)
- 分解性の評価手法としては,相対速度法による光分解性やOHラジカル等との反応速度定数の測定手法を化学物質及びその分解生成物に適用する。一方,中間体の解析法としては,低温マトリックスアイソレーション法を検討し,大気環境中で生成する有機中間体に対するいくつかの検出器の応答性の確認と得られたデータの反応機構解明への適用を図る。
- (平成10年度計画)
- 分解性の評価手法の研究では,アルデヒドやケトン類を対象として光分解の量子収率の測定を行い,測定法を開発する。また,OH生成法を検討して,オレフィン類およびその分解生成物に適用して,OHラジカルとの反応速度および生成物を温度依存性を含めて測定する。 中間体の解析法の研究では,低温マトリックスアイソレーション法による赤外スペクトル検出の高感度化を図るため,装置の改良及びマトリックス作成法の検討を行う。
- 水・土壌中分解性評価手法開発
- [担当部署] 首席研究官,水圏環境保全部,安全工学部
[研究期間] 平成9年度〜平成13年度
- 化学物質分解系における微生物群集の構造を調べ,各種化学物質が微生物群集全体及び化学物質分解などの特定の機能を持った集団それぞれの導体に及ぼす影響を解析し,安定に分解される化学物質の特徴を抽出し,評価法の確立に資する。
- 本年度は,除草剤2,4-Dをモデルとし,これに馴化した活性汚泥における2つの階層である構成微生物総体と2,4-D分解菌群ついて,その多様性を,分子生物学的に推定し,相互の比較から2,4-Dの微生物集団へのインパクトと分解性を検討する。
- 詳細環境運命予測手法開発
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成9年度〜平成13年度
- 化学物質の環境影響評価モデルには,極めて概念的で簡易なものから詳細で具体的な濃度分布を算定するものまで,多様なレベルが想定され,また,既に各種のモデルが便宜的に作成され,目的に応じて使用されているため,まず既存モデルを分析し,その問題点について検討したうえで開発する評価モデルのフレームの構築を行う。
- 大気中における輸送拡散,地面・水面への沈着,海中における輸送拡散や挙動解明のために,特に以下の課題について野外観測を含めてデータの蓄積を進め,要素モデル(地域大気環境モデル,海域環境モデル)への整備活用を図る。
- 複雑地形上の気流および上層自由大気との物質交換の把握
- 沿岸海域における懸濁物質の組成と輸送拡散及び挙動の把握
- これらの進捗に応じて評価モデルの総合化を行い,他の研究項目の成果として提出される化学物質の諸挙動特性を組み込み,詳細環境運命予測手法として完成させる。
- 平成10年度は,開発する評価モデルのフレームを確立するとともに,野外観測データの蓄積を進め,モデルにおける短期的な気象・拡散場および沿岸海域における輸送拡散の取り扱いの検討を進める。
- 曝露予測手法開発
- [担当部署] 安全工学部,首席研究官
[研究期間] 平成9年度〜平成13年度
- 化学物質の人間あるいは生態系への曝露量,曝露経路及び影響度を推定するための曝露予測手法の開発に資するため,化学物質の排出構造出構造分析手法に必要な基本モデルの構築,実環境における個人別曝露量の観測及びその分析・評価を行い,確度の高い計測・評価データに基づいた先進的な曝露評価モデルに関する研究を行う。
- 本年度は,有害化学物質の排出源についての詳細な調査に基づくインベントリィの作成,環境汚染物質を対象とした個人別曝露量の観測方法及びその分析・評価手法について検討する。
【地球科学技術特定調査研究】
- 二酸化炭素等の収支機構に関する観測研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成2年度〜平成11年度
- (全体の計画)
- 東南アジア地域の代表的な熱帯林における二酸化炭素の収支機構を地上に設置した小塔と小型航空機により観測的に解明する。 (本年度の計画) 熱帯季節林における二酸化炭素の収支を樹高層において渦相関法により,上空での移流拡散過程を航空機観測から空気力学法により評価する。 地上観測システムを多少の降雨でも測定が可能な様に改造し,森林の生態カレンダーで観測をしていない雨季にも測定し,二酸化炭素の収支の季節変動を調べる。
- 地上観測測では長期的測定が可能であるシステムを整備する。
- 航空機観測の連続観測では精度を確保すること,フラスコ採取では自動化を進め,測定数を増やす。
- エアロゾルの生成と変質メカニズムに関する研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部,温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成2年度〜平成11年度
- (全体計画)
- 大気環境中に存在するエアロゾル中の主要成分の一つである硝酸塩の生成機構を明らかにすることを目的とし,前駆物質となる硝酸の大気中における生成反応,アンモニアなどの塩基性物質との反応によるエアロゾルの粒子化機構などについて実験研究を行う。
- 窒素酸化物から光化学反応を経た硝酸の生成反応,アンモニアなどの塩基性物質との反応によるエアロゾル粒子生成・成長過程,及び既存エアロゾルへの付着や反応による変質過程などを,環境中の反応条件を考慮して詳細に検討する。 さらに,二酸化硫黄からの硫酸エアロゾル生成についても,同様の研究を行う。
- (本年度の研究計画)
- 二酸化硫黄の気相酸化反応ならびにエアロゾルへの粒子化過程を明らかにするため,粒子生成反応の中間体である気相クラスターを検出するとともに,それらの構造を水溶液中のクラスター構造と比較し,粒子化における水分子との相互作用を解明する。質量分析計を用いて気相クラスターを感度良く検出するために,電圧勾配を用いたソフトなイオン化法を検討する。
- ENSOに伴う大気中の物質循環の変動に関する研究
- [担当部署] 環境影響予測部
[研究期間] 平成6年度〜平成10年度
- (全体計画)
- 資源環境技術総合研究所で開発した3次元移流拡散モデルを用いてCO2 濃度およびCFC類の大気中濃度の計算を行う。エルニーニョ時と非エルニーニョ時でCFC類の大気中濃度の分布がどのように異なるかを調べ大気中での輸送過程の差を検討する。同様にCO2 の大気中濃度の分布の差から発生源強度の違いを検出する。エルニーニョ時に陸上生態系が変化するという説と海洋からのフラックスが変化するという説を発生源強度変動の空間的分布の変動から検討する。
- (本年度の研究計画)
- ECMWFの再解析データを全期間取得し解析期間を延長する。
- ラドン222のハワイ〜北米間の実験をおこなう。
- SF6 の発生源分布の推定とこれを用いたエルニーニョ時の濃度変動を再検討する。
【重点基礎研究】
- 微粒子状素材のハンドリングとその物性評価技術の基礎的研究
- [担当部署] 素材資源部
[研究期間] 平成8年度〜平成10年度
- 1)液相中での核生成・成長過程観測と非球形微粒子の形状評価法の検討
- 液相中での高機能性微粒子素材の生成メカニズムを解明するために,その核生成と粒子成長の過程観察可能な粒度分布測定装置を開発する。生成粒子の形状により材料物性が大きく影響されるが,その測定は走査型電子顕微鏡法に依っている。
- 本研究では走査型電子顕微鏡法に比べ迅速,簡便な光回折法を用いて,非球形粒子の光回折パターンを詳細に検討することによって,生成粒子の形状指数(扁平度,球 形度など)測定の確立を目指す。
- 2)高濃度微粒子懸濁液の評価
- 生成微粒子を高濃度の懸濁液に調製し,音響振動泳 動法を用いて高濃度域中での凝集粒子の大きさやゼ− タ電位を測定する。それらの結果から懸濁液中の凝集 ・分散状態を推定し,粘性等,流体力学的特性と比較 する。 昨年度までで気泡塔法による微粒子生成機構が明らかになったのを受け,平成10年度では,低濃度および高濃度の微粒子縣濁液において,その粒子径測定における粒子形状の影響を明らかにし,粒子状素材のハンドリング性を評価できる指標を得る。
- 特に,高濃度縣濁液の場合は縣濁粒子の凝集性に大きく影響する言われている粒子径についてのハンドリング性を定量的に評価するとともに,形状がどのように凝集体構造に影響を与えるかについて検討する。
- 分子群の自己組織化に関する基礎的研究
- [担当部署] 地殻工学部,エネルギー資源部,安全工学部,大気圏環境保全部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- [全体計画]
- 液体(溶液,融液)は,固体や気体に比べ未知な部分が多い。近年複雑液体を分子レベルにまで踏み込んで解明しようとする研究が盛んに行われ始めた。提案する研究は,現在内外で行われている研究のさらに先を目指した研究である。すなわち
- 無秩序状態の分子群から自己秩序化へのトリガー機構
- 自己組織化の臨界状態
- 自己組織化メカニズムとその非平衡成長過程
- 自己組織化メカニズムの制御方法
- 上記の各項目にMD(分子動力学法)を用いた数値計算と圧力誘起結晶成長装置を用いた実験とにより取り組み,機能性の付加や特定の構造を出現させるための基礎技術を検討する。
- [平成10年度]
- 非平衡条件下において分子群が自己組織化し,氷結晶,包接水和物結晶等の結晶核が生成するとき,生成する分子の配列構造と核生成速度および液体中のクラスター構造との間にどのような関係があるかを調べる。このため,氷やメタノール(及びそれらの分子間化合物)の圧力駆動による結晶育成実験及び分子動力学シミュレーション計算を行う。
- 環境影響評価指標の統合化に関する研究
- [担当部署] エネルギー資源部
[研究期間] 平成9年度〜平成11年度
- 総合的評価指標を構築する手順は,
- 各種素材・プロセスの排出物および資源消費量の推定,
- 地球温暖化やオゾン層の破壊など対象とする環境カテゴリーの決定,
- それぞれのカテゴリーに影響を及ぼす物質の重み付け,
- 対象とする地域全体とのカテゴリー内での比較,
- カテゴリー間の重み付けとなる。
- では,今までの研究で開発したデータベースの拡充,およびリサイクルの取り扱いを主とする排出物や資源・費量の計量手法の研究を行う。
- では,エネルギー消費量と資源の枯の評価における自然エネルギーの取り扱いについて検討する。
- では,各カテゴリーに影響を及ぼす物質の寄与度が問題となる。特に人間の健康影響については排出物量と環境濃度,および実際の被害との関係を記述することが必要である。
- では,対象とする地域全体での各種の排出物量の推定が問題となる。人口比例による推定などの簡略化が 必要とされる。
- カテゴリー間の重み付けを行う手法として,被害の 金銭化,専門家による判断,目標値と現状の差を基準 とする方法などが提案されている。欧米の研究の状況 を調査し,手法を開発する。
- 平成10年度は,使用目的に応じた統合化指標の差異化の可能性を検討する。
- 物質・エネルギーの化学転換反応に関する基礎的研究
- [担当部署] 温暖化物質循環制御部
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
- (全体計画)
- 光・熱エネルギーの化学・電気エネルギーへ変換する触媒としてレニウム及びルテニウムを中心金属とする錯体に注目し,イオン種の受容能をもつレセプター配位子を導入した新規触媒を合成する。新規触媒について,基質選択性向上,反応効率の飛躍的向上を実証し,新規錯体の設計についての指針を得るとともに,変換反応の進行中に積極的にイオン種の捕捉・脱離を起こさせ触媒物性の動的制御の可能性を実証する。さらに,レセプター部位の結合能を利用した錯体触媒と半導体触媒の複合化についても研究を行う。
- (本年度の研究計画)
- すでに,二酸化炭素の光還元活性が実証され,反応機構も解明されつつあるレニウムカルボニル錯体について,クラウンエーテル及びアミド結合等のイオンレセプター部位を導入し,陽イオン・陰イオン受容能をもつ錯体を合成する。
- 合成した新規錯体について,イオン捕捉による物性(光吸収波長,酸化還元電位等)変化を測定する。また,実際に二酸化炭素の光還元反応の効率・反応生成物の選択性を測定し,レセプター部位の導入による効果を評価し,新規錯体設計の指針を得る。
- 環境中化学物質のバイオミメティック浄化に関する研究
- [担当部署] 大気圏環境保全部
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
- 本技術を確立するためには,基質分子を固定するための剛体部分と効率よく作用点を近づけるための腕となる部分を併せもったレセプター分子の構築が必要不可欠である。そこで以下の項目について検討を行う。
- レセプター分子の設計
世界初の合成に成功したウルチタン骨格及びシクロ デキストリン等を利用して,多点相互作用による分子認識が可能なレセプター分子の設計を行う。
- レセプター分子の評価
合成された新規レセプター分子の構造,安定性をNMR等様々な手法を用いて詳細に検討する。
- レセプター分子と基質分子の相互作用の解明
N2O,ベンゼン等の基質分子との多点相互作用を各種分光学的手法により検討し,レセプター分子による基質分子 取り込み能の評価と最適化を図る。
- レセプター分子を用いた環境負荷物質分離の研究
基質分子のレセプター分子からの脱着過程に及ぼす光照射等の影響について検討し,分離技術への応用を試みる。
- 本年度は,
- 気体分子取り込み能をもたせるため,新規に合成したウルチタン骨格に金属部位を導入したレセプター分子の設計を行い構造,安定性について検討する。
- シクロデキストリンに化学修飾を施し,ベンゼン等の包接性能についての評価を行う。
- 構造材料の動的破壊力学特性に関する研究
[担当部署] 安全工学部
[研究期間] 平成10年度〜平成12年度
地下構造材料の動的応力に伴う力学特性に関連して以下の項目の研究を行う。
動的破壊力学特性の解明
動的応力下における構造材料の応力集中とクラックの発生・成長の関係から動的破壊靭性の評価法を確立し,動的破壊靭性と静的破壊靭性との関係を解明する。
動的透水性の解明
構造材料のクラック発生・成長に関連する透水性の変化を解明する。
動的応力伝播特性の解明
クラックを有する構造材料における地震,発破などの動的応力の伝播特性を加速度計測や光学的手法によ・可視化によって解明する。
構造材料の動的破壊特性の総合評価
上記の各種特性間の相互関係を明らかにし,総合的 に動的特性を評価する。
- 平成10年度は,地下構造材料のクラック先端における応力集中の解析および実験から静的破壊靭性を評価し,また,既存クラックの滑り変形とクラック透水性の変化の関係を実験的に解明する。さらに,岩盤クラックが滑り変形する際に発生する動的応力を加速度計測によって評価する。
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