巻頭言
「資源と環境」最終号にあたって
資源と環境編集委員長
宮崎 章(水圏環境保全部長)
本誌は,1992年4月から,それまで発刊されていた「公害」誌の後継誌として発刊されました。それは,従来の局地的な公害対策から,より広域的な汚染対策へと研究の対象を変換していく必要性に対応して,1991年10月に,それまでの公害資源研究所から資源環境技術総合研究所へと,研究所が組織替されたことに伴うものでした。
また, 1992年6月にはリオ・デ・ジャネイロで「環境と開発に関する国連会議」が開催されオゾン層の破壊,地球温暖化,酸性雨などの地球環境問題が顕著となり,また,持続的な発展と環境との調和が提示されたときでもありました。
地球環境問題は,それ以降も引き続き大きな課題となっております。地球温暖化の問題では,二酸化炭素の排出に対しての削減策について,国際的な合意はまだ十分にはできていない状況にあります。また, PCB,ダイオキシン類,内分泌擾乱物質(環境ホルモン)などの化学物質による汚染も,深刻化しております。さらに,エネルギー資源,水資源などの資源の枯渇化への対応も重要な課題となっております。また,地球規模の環境問題だけではなく,大気,水圏などにおける地域的な環境問題においても有害物質や,廃棄物問題などが依然として問題となっています。
このような状況の中で,本誌は,9巻が発刊されてきました。本誌では,資源環境技術総合研究所で行われている,資源,環境分野の研究を中心に,論文とともに,総説,あるいは特集を組み,研究分野の情報を広く提供する努力をしてきました。しかし,本誌の編集に携わってきたものとして,当所の目的を十分に果たすことができたかについては,反省と自責の念を禁じ得ません。
本年1月には行政改革が行われ,工業技術院傘下の研究所も,産業技術総合研究所傘下の研究所へと組織改革が行われました。また,本年4月からは,独立行政法人「産業技術総合研究所」と組織改革が行われます。このような経緯に伴い,今般,本誌を廃刊とすることになりました。
しかし,これからも,資源,環境分野の研究を一層進展させていくことは重要であると考えております。従って,今後も研究所での資源・環境分野での成果をPRしていくことは重要だと考えられます。
最後になりましたが,本誌のご購読とご支援を賜りましたことに,心より厚く御礼申し上げます。
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